刺しゅうPRO フォトステッチ 2PM Jun. K を素材に



本日は、刺しゅうPRO NEXT でのフォトステッチ講習です。

素材は、この方。

お客さまのリクエスト。
韓国のアイドルグループ 2PM の Jun. K さんです。

好きなアーティストを刺しゅうするぞ!
お客さまの意気込みは相当なもの。
大隅ブラザーもその気迫に負けないよう気合が入ります。

当店は、最近、大型刺しゅうを手がけることが多いので、
brother PR1000e といった、
刺しゅう専用ミシンで縫製することが多い。

専用のミシンでないとフォトステッチできないのかなあ。

いえいえ。
たとえば brother Innovis D400J とか、
Innovis LA / VF1 といった家庭用刺しゅうミシンなら、
かなり楽しめるんですよ、写真刺しゅう。

というわけで、今回、
家庭用ミシンサイズで縫製するデータを、
「ああでもないこうでもない」と相談しながら、
お客さま自身につくってもらいました。

本日、お客さまが選んだ画像は、モノトーン。

そろえる糸色が少なくて、フルカラーよりラクなはず。
うむ、たしかにそういう面もありますが、
糸色が少なければ少ないほど、
グラデーションをなめらかに表現するのがむずかしいのが、
写真刺しゅう。

モノトーン、じつは神経を使います。




はじめてフォトスッチに挑戦した方は、
上の写真からこんな感じのデータをつくったはず。

いや、
もっととっちらかった絵になったんじゃないでしょうか。

細部こそ潰れてしまっていますが、
このデータはこれはこれで雰囲気があります。
コントラストが強いのですが、
グラデーションが生きているので立体感がある。

質感のある絵ですよね。
すこし手を加えるだけで悪くない刺しゅうになるはず。



しかーし!(笑)

大隅ブラザーで講習を受けてもらうのですから、
好みはあると思いますが、
このくらいは細部を表現できるようになってもらいたいのです。

「私のミシンでもここまでできるんですか……」
アドバイスを受けながら作業していたお客さま、
椅子から転げ落ちそうになってました。

そう、できるんです。




上記のデータにいくつか修正を入れることで、
より生気のあるステッチデータにしてもらいました。

刺しゅうPRO はけっこうがんばってくれますが、
それでも、白ベタ黒ベタの表現で縫いが乱れてしまうことがある。
今回の場合だと、耳の上あたりの髪の部分。
これは「隠し調味料」でおさえてみました。

それだけでも刺しゅうのグレードがぐっと上がること、請け合い。

さあ、
このデータをそのまま刺しゅうするか。
おぼえたテクニックを使ってさらに調整するか。
はたまたべつの画像で刺しゅうデータ作成に挑むのか。

お客さまが興奮して悩まれているみたいなので(笑)、
本日の講習は、ここまで!

しっかり縫製できてはじめてフォトステッチは完成します。
次の講習は、
「正しいミシンの使い方」の基礎の基礎、ですかね。